視覚障害者支援に関する研究発表目録2009

■ 学会一覧

■ ヒューマンインタフェース・感覚代行分野の研究

(1)情報アクセスに関する研究トレンド

 筆者は先般、電子情報通信学会の福祉情報工学研究会における視覚障害者支援に関する研究発表のレビューをした1)。1999年から2009年までの10年間に、複数の研究グループが独立して同じテーマに取り組むような研究トレンドが3つあった。

1つ目は、1990年代後半のGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)への対応である。これは世界規模での課題であり、日本だけでなくヨーロッパでも図形や音響による画面情報の提示など様々な対応策が考案された。結局は、GUIをCUI(キャラクタ・ユーザ・インタフェース)化したスクリーンリーダの発売と普及という形で研究は収束した。

 2つ目は、指点字機器の開発である。このトレンドは、福島智氏が盲ろう者として初めて東京大学の助教授に就任したことが引き金だと言って間違いないだろう。点字の6点に相当する部位を機械的に打点したり振動させたりする機構は技術者にとって取り組みやすく、多くの大学の研究室でそのような機器が開発された。市販されたものもあったが、そもそも指点字の利用者数が少ないためか、広く普及しているとは言い難い。

 3つ目は、Webアクセシビリティに関する研究である。その嚆矢は、Webを視覚障害者にも利用可能とする音声Webブラウザの開発である。これに携わった浅川智恵子氏は、IBMの最高技術職であるフェローの称号を受けた。その後、視覚障害者のWeb利用自体は日常的なこととなり、研究テーマは、音声で操作しやすいWebページの要件へと移った。2004年には、JIS (日本工業規格)としてWebアクセシビリティが規定されたのを受け、Webアクセシビリティのチェックと確保が研究の主流となった。企業による成果発表が多いこともWebアクセシビリティというテーマの特徴である。

 長々と前置きを書いたのは、上のような研究トレンドが2009年は見あたらなかったと言いたいがためである。テレビの地上デジタル放送への移行とそれに伴う電子番組表の利用や、アップル社のiPhoneをはじめとするタッチ操作型携帯電話の広まりなどは、パソコンにおけるGUI問題と同じ課題を視覚障害者に突きつけると推測されるが、今のところこれらに関する研究発表は顕著ではない。もっとも、情報アクセスに関する研究段階ではなく、実用化を目指した開発段階に既にあるのであれば、この心配は杞憂となるのだが。利用者側からメーカーや研究者を積極的に焚き付けることも必要だろう。

 レビューから見えたことの1つは、実用化された研究は、研究室単位程度の小規模なグループが、利用者のニーズに応じて地道に研究を続けた結果生まれていることである。その例が、タイピング練習ソフト「ウチコミくん」、漢字の詳細読み「田町読み」、科学文書作成ソフト「InftyEditor」、点字楽譜自動翻訳システム「BrailleMUSE」、自動点訳システム「ibukiTenC」などである。これらに続くと思われる研究テーマとしてPen-Talker 、低視力シミュレータ、ユニバーサルデザインフォントの3つを取り上げて解説する。これ以外の研究については、テーマごとにくくって簡単に紹介する。

(2)手書き式文字入力システムPen-Talker

 国リハほかの研究グループによるPen-Talkerは、中途視覚障害者向けのハード・ソフト一体型の入力装置である2)。点字が使えず、キーボード入力もまだおぼつかない、しかし筆記は覚えているという人をターゲットとして開発された。理療教育現場での利用を想定しており、書くことで学習を促進させるねらいもある。

 視覚的なフィードバックがない筆記においては、漢字の各要素の形は比較的保たれるが、部首とつくりといった要素間の重なりや分離が特徴的に現れ、これが自動認識を難しくしている。このような非視覚的筆記の特徴に対応し、更に筆画の方向や距離といったリアルタイム情報を組み合わせて認識精度を高めた。

 利用者はパソコンのタブレット上で1文字ずつ筆記する。認識ボタンを押すと認識処理が行われ、候補となる漢字が表示される。これをスクリーンリーダが読み上げるので、利用者はその音声を聞いて意図する漢字を選択する。

理療教育を受ける中途視覚障害者を対象に評価実験を行い、初めて使う人でも簡単な説明で利用できることや、認識精度が高いことなどを確認した。将来的な普及の鍵は、編集機能の追加や、医学用語漢字の認識などである。

(3)低視力シミュレータ

 慶應大とTOTOによる研究では、ユニバーサルデザイン用の低視力シミュレータを特殊なスリガラスを使って実現した。一般に、対象物と観察者の間にスリガラス(以下、文献にならってフィルタと呼ぶ)を置くとぼやけた画像になる。どの程度ぼやけるかは、対象物とフィルタとの距離に応じて変化する。ぼやけにより細かい対象物を見分けられない状態、これが低視力状態を模擬したことになる。フィルタの位置によって、どの程度の視力状態を模擬できるかを定量的に求めたところに意義がある。

 低視力シミュレーションのためにはほかに、ゴーグルをかける、コンピュータで画像処理された映像を見るといった方法があるが、これらに比べてスリガラスによる方法は、広視野、簡便、連続的な視力変化が可能といった特徴がある。

 この低視力シミュレータを、老眼による低視力状態の模擬に使った例と3)、ユニバーサルデザインへ応用した例4)が報告されている。

(4)ユニバーサルデザインフォント

 文字の書体(フォント)に関しては、明朝体よりゴシック体が見やすいと従来より言われてきた。また、ゴシック体より見やすいとされるユニバーサルデザインフォントも開発されてきた。しかし、見やすさを定量的に検証した研究例は多くない。慶應大ほかの研究グループでは、明朝体・ゴシック体に加えて2種類のユニバーサルデザインフォントの見やすさを、可視性と可読性の両面から定量的に調べた。

 可読性は、標準化された読書検査であるMNREADの日本語版MNREADJを使って調べられた。この検査では、最大読書速度(文字サイズが適切なときに達成される速度)と、臨界文字サイズ(最大読書速度を維持できる最小の文字サイズ)、読書視力(読書可能な最小の文字サイズ)を、一連の手続きにより求めることができる。実験の結果、新しいユニバーサルデザインフォントが、臨界文

字サイズと読書視力の観点から、ほかのフォントより優れていることが分かった5)。

 低視力状態での可視性は、CRTディスプレイに表示された文字を認識するまでに要する時間(反応時間)と、認識した文字の正答率を指標として調べられた。この実験でも、新しいユニバーサルデザインフォントがゴシック体に比べて速く正確に認識できることが示された。なお、低視力状態は、上述の低視力シミュレータで模擬している6)。

 更に、文字と背景とのコントラスト下げた状態で文字認識の反応時間と正答率を調べた実験でも、同フォントの優位性が示された7)。

(5)Webアクセシビリティ

 Webアクセシビリティについての発表は3件へと減少した。早稲田大ほかの研究グループは、画像のalt属性の適切さを自動診断するソフトウェアを開発した8)。NTT研究所は、自社で開発したアクセシビリティチェックツールを使って、政府・自治体・教育機関・企業・個人と広い範囲にわたってWebサイトのアクセシビリティ配慮状況を調査した9)。梅垣は、アクセシビリティチェックの対象となるWebページの適切な選定法を検討した10)。

(6)色覚バリアフリー

 近年報告が増えつつあるテーマの1つが色覚のバリアフリーである。Webアクセシビリティの要件の中に、識別しやすい配色が含まれていることも、増加要因の1つだろう。NEC研究所は、画像中の文字色と背景色のコントラストを自動判定するツールを開発した11)。NTT研究所は、ユニバーサルデザインのため配色を変えた場合に生じる画像の印象の変化を調べた12)。

(7)点字

 点字に関する知識がなくても視覚障害者用システムを開発できることなどを目的として、統一点字インタフェースが、NHK放送技研と静岡大から提案された13)。神戸大学の病院では、自動点訳サーバを開発して、院内のバリアフリー化を進めている14)。横浜国大では、点字楽譜を自動生成するとともに、楽譜をインターネット経由で入手できるようにシステムを改善した15)。群馬高専は、携帯電話のキーボードを点字の6点に割り当てる入力方式を提案した16)。東北福祉大と秋田大はそれぞれ独自に点字学習ソフトを開発した17)、18)。

(8)体表点字

 体表点字に関する研究発表が、群馬高専ほかの研究グループによって引き続き活発に行われている。2009年は、盲ろう者と健常者との会話システム19)、盲ろう者用読書システム20)、楽譜の提示システムへの応用21)について報告された。

(9)パソコンと漢字

 新潟大では公開講座の一環として、視覚障害者向けのパソコン講習を数年来続けている22)。漢字に関しては、漢字の要素(部首やつくりなど)を説明するWebアプリケーションの開発や23)、仮名漢字変換時の説明方法の検討について発表があった24)。

(10)録音図書の操作

 シナノケンシと信州大は、録音図書を直感的に検索するためのスライダ方式と25)、検索を高速化・効率化するためのリンクの階層化手法を評価した26)。

(11)触覚認知

 首都大東京ほかの研究グループは、触知記号と浮出文字のサイズが識別性に与える影響を実験的に調べた27)。

【文献】

  1. 渡辺哲也・南谷和範、視覚障害者支援技術研究のレビューと将来への展望、電子情報通信学会技術研究報告、WIT2009-78.
  2. 伊藤和之・清田公保・江崎修央・伊藤和幸・内村圭一、中途視覚障害者の文字入力を支援する手書き式文字入力システム"Pen-Talker"の開発と評価、ヒューマンインタフェース学会論文誌、Vol.11、No.4、89-98.
  3. 中野泰志・新井哲也・大島 研介・大野さやか・渋谷裕基・江藤祐子、ユニバーサルデザイン用ツールとしての低視力シミュレータの試作(2)−老眼による低視力状態のシミュレーション−、ヒューマンインタフェース2009論文集、479-486.
  4. 大野さやか・渋谷裕基・江藤祐子・中野泰志・新井哲也・大島研介、ユニバーサルデザイン用ツールとしての低視力シミュレータの試作(3)−シミュレータの有効性の検証と活用事例−、ヒューマンインタフェース2009論文集、529-536.
  5. 中野泰志・山本亮・新井哲也・井上滋樹・林久美子・高田裕美・半田藍、エビデンスに基づいたユニバーサルデザインフォントの開発(1)―明朝体、ゴシック体、ユニバーサルデザイン書体の可読性の比較―、第35回感覚代行シンポジウム講演論文集、25-28.
  6. 新井哲也・中野泰志・山本亮・ 林久美子・高田裕美・半田藍・井上滋樹、エビデンスに基づいたユニバーサルデザインフォントの開発(2)―低視力状態での可視性の比較―、第35回感覚代行シンポジウム講演論文集、29-32.
  7. 山本亮・中野泰志・新井哲也・高田裕美・半田藍・林久美子・井上滋樹、エビデンスに基づいたユニバーサルデザインフォントの開発(3)―低コントラスト状態での可視性の比較―、第35回感覚代行シンポジウム講演論文集、33-36.
  8. 柳田育孝・橘賢二・白銀純子・岩田一・深澤良彰、Web画像に対する代替記述の適切性の評価手法、電子情報通信学会技術研究報告、WIT2008-67.
  9. 朝井大介・渡辺昌洋・浅野陽子、ウェブアクセシビリティ配慮状況の調査、ヒューマンインタフェース2009論文集、963-966.
  10. 梅垣正宏、Webアクセシビリティ評価のためのページ構造を利用したサンプリング手法、ヒューマンインタフェース2009論文集、1097-1084.
  11. 吉坂主旬・ 平松健司・谷川由紀子・福住伸一、カラー検査ツールにおけるコントラスト自動判定機能の開発および評価、ヒューマンインタフェース2009論文集、653-658.
  12. 齋藤晴美・渡辺昌洋・浅野陽子、色覚シミュレーション使用時の配色印象の変化、ヒューマンインタフェース2009論文集、967-970.
  13. 坂井忠裕・半田拓也・浅川治・石川准、多機能な統一点字インタフェース (Braille IF) の提案、WIT2008-70.
  14. 菅野亜紀・花岡澄代・三浦研爾・相良かおる・浅原正幸・大田美香・池上峰子・前田英一・松本裕治・大島敏子・高岡裕、自動点訳サーバeBrailleを用いた病院内バリアフリー対応の試み、WIT2008-72.
  15. 山田慎也・後藤敏行・田村直良、視覚障害者向け電子楽譜情報音声提供システムの検討、WIT2009-47. 16) 今井智・牛田啓太、携帯電話向け点字マッピング入力方式の検討、ヒューマンインタフェース2009論文集、669-672.
  16. 安齋誠一・今野博文・村上聡・大内誠、点字・指点字学習ソフトウェアの試作、電子情報通信学会技術研究報告、ET2008-76.
  17. 鎌田泰孝・早坂匡、音声ガイドを用いた点字入力練習プログラムの開発 2、第35回感覚代行シンポジウム講演論文集、17-20.
  18. 大墳聡・佐々木信之・長谷川貞夫・原川哲美、体表点字による盲ろう者と健常者の会話システム、WIT2009-65.
  19. 大墳聡・佐々木信之・長谷川貞夫・原川哲美、DTMF信号と体表点字による盲ろう者用読書システムの開発、第35回感覚代行シンポジウム講演論文集、43-46.
  20. 大墳聡・佐々木信之・四戸彩子・長谷川貞夫・原川哲美、体表点字を用いた振動による楽譜呈示、第35回感覚代行シンポジウム講演論文集、47-50.
  21. 前田義信・林豊彦・堀潤一・石渡宏基・岩城護・渡辺哲也・山口俊光、新潟大学における視覚障害者のためのパソコン講習、WIT2009-53.
  22. 伊藤雅拓・渡辺哲也・山口俊光、漢字の要素読み上げ及び拡大表示Webアプリケーションの開発、、WIT2009-66.
  23. 小宮菜月・西田昌史・堀内靖雄・ 黒岩眞吾、視覚障害者のための意味情報を用いた仮名漢字変換における説明語選択手法の検討、WIT2009-67.
  24. 西澤達夫・長坂大介・児玉大・橋本昌巳・伊東一典・宮岡聖次、直感的操作を実現する触覚を用いた視覚障害者向けインタフェース、ヒューマンインタフェース学会研究報告集、Vol.11、No.6、31-36.
  25. 西澤達夫・宮岡聖次・長坂大介・児玉大・橋本昌巳・伊東一典、視覚障害者向けの情報提示と検索手法の研究:DAISY方式図書を例として、第35回感覚代行シンポジウム講演論文集、77-80.
  26. 土井幸輝・藤本浩志・和田勉・佐川賢・伊藤納奈、視覚障害者を対象とした触知記号・浮出文字の識別特性、第35回感覚代行シンポジウム講演論文集、37-38.

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■ 電子情報通信学会

和文論文誌

  1. 視覚障害者用スクリーンリーダのフォネティック読みに関する研究―中学生の語彙特性を考慮した説明用英単語の選択―, 渡辺哲也, 佐々木朋美, 青木成美, 永井伸幸, 電子情報通信学会和文論文誌D, Vol.J92-D, No.5, pp.618-627, May 2009.
  2. 点字楽譜の校正を支援する自動解析システムの構築, 阿部亮介, 韓東星, 田村直良, 後藤敏行, 電子情報通信学会和文論文誌D, Vol.J92-D, No.4, pp.480-490, April 2009.

福祉情報工学研究会

2009年2月

  1. 視覚障害者地図ナビゲーションシステムの研究 〜 ー指先スライドガイド装置による事前学習の有効性についてー 〜, 行方章人・サイド ナジム(三重大)・小久保尚躬(デンソーテクノ)・野村由司彦(三重大), WIT2008-65, Feb. 2009.
  2. タッチパネル操作における視覚障害者の指の誘導法, 渡辺将充・竹内義則・松本哲也・工藤博章・大西 昇(名大), WIT2008-66, Feb. 2009.
  3. Web画像に対する代替記述の適切性の評価手法, 柳田育孝(早大)・橘 賢二(サンマイクロシステムズ)・白銀純子(東京女子大)・岩田 一(神奈川工大)・深澤良彰(早大), WIT2008-67, Feb. 2009.

2009年3月

  1. 多機能な統一点字インタフェース (Braille IF) の提案, 坂井忠裕・半田拓也・浅川 治(NHK放送技研)・石川 准(静岡県大), WIT2008-70, March 2009.
  2. 視覚障害者が操作可能な触地図作成システムの開発, 渡辺哲也・山口俊光・南谷和範・大内 進(特総研)・宮城愛美(筑波技大)・岩下恭士(毎日新聞), WIT2008-71, March 2009.
  3. 自動点訳サーバeBrailleを用いた病院内バリアフリー対応の試み, 菅野亜紀(神大院)・花岡澄代(神大病院)・相良かおる(西南女学院大)・浅原正幸(奈良先端大)・三浦研爾・大田美香(神大院)・松本裕治(奈良先端大)・大島敏子(神大病院)・高岡 裕(神大院), WIT2008-72, March 2009.
  4. 点字自己学習用e-learning システムの開発, 小田 剛・菅野亜紀・三浦研爾・大田美香・高岡 裕(神大院), WIT2008-73, March 2009.
  5. 触覚探索におけるオブジェクトの配置条件と提示要式に関する基礎実験, 御園政光(KGS)・坂井忠裕・半田拓也(NHK)・小田浩一(東京女子大), WIT2008-74, March 2009.

2009年5月

  1. 牽引力錯覚を利用した牽引式羅針盤による視覚障がい者の歩行誘導の評価, 雨宮智浩(NTT)・杉山 久(京都市消防局) , WIT2009-43, May 2009.
  2. 弱視者のPC環境改善のための方策, 村山慎二郎・青木恭太(宇大)・島津典子(L.V.P.)・新井田孝裕・四之宮佑馬(福祉大)・新井愛一郎(弱問研), WIT2009-44, May 2009.
  3. 中途視覚障害者の学習を支援する点字タイプライター式文字入力システム L.L.Writerの開発と評価, 伊藤和之(国リハ更生訓練所)・伊藤和幸(国リハ研究所)・清田公保(熊本電波高専)・江崎修央(鳥羽商船高専)・内村圭一(熊本大) , WIT2009-45, May 2009.
  4. 理療臨床における予診票記録システムと施術録記録システムの開発, 江崎修央・東出和也(鳥羽商船高専)・清田公保(熊本電波高専)・伊藤和之(国リハ更生訓練所) , WIT2009-46, May 2009.
  5. 視覚障害者向け電子楽譜情報音声提供システムの検討, 山田慎也・後藤敏行・田村直良, WIT2009-47, May 2009.

2009年7月

  1. 視覚障害者向け自己位置推定システムにおける装置の研究開発,小谷信司・濱田祐介・渡辺寛望・小山勝弘(山梨大) , WIT2009-52, July 2009.
  2. 新潟大学における視覚障害者のためのパソコン講習,前田義信・林 豊彦・堀 潤一・石渡宏基・岩城 護・渡辺哲也(新潟大)・山口俊光(新潟市障がい者ITサポートセンター) , WIT2009-53, July 2009.
  3. 次世代インテリジェント車いす「ひとみ」のメンテナンス,森 英雄(ロッタ) , WIT2009-54, July 2009.

2009年10月

  1. 音声CAPTCHAにおける削除法と混合法の比較, 西本卓也(東大), 松村瞳, 渡辺隆行(東京女子大), WIT2009-64, October 2009.
  2. 体表点字による盲ろう者と健常者の会話システム, 大墳聡(群馬高専), 佐々木信之(筑波技大), 長谷川貞夫(桜雲会)・原川哲美(前橋工科大) , WIT2009-65, October 2009.
  3. 漢字の要素読み上げ及び拡大表示Webアプリケーションの開発, 伊藤雅拓, 渡辺哲也(新潟大), 山口俊光(新潟市障がい者ITサポートセンター), WIT2009-66, October 2009.
  4. 視覚障害者のための意味情報を用いた仮名漢字変換における説明語選択手法の検討, 小宮菜月(千葉大), 西田昌史(同志社大), 堀内靖雄, 黒岩眞吾(千葉大), WIT2009-67, October 2009.

HCGシンポジウム

  1. 触地図作成システムにおけるランドマーク出力機能の実装,山口俊光・渡辺哲也・秋山城治・渡部 謙(新潟大)・南谷和範(大学入試センター)・宮城愛美(筑波技大)・大内 進(特総研),HCG2009-I-12,December,2009.
  2. 盲人歩行支援のためのメッセージ作成課題,鎌田一雄・箱守貴美子(宇都宮大)・今井達二己(日本信号),HCG2009-A6-1,December,2009.
  3. 経路選択支援システムの改善とその評価,前川拓也・小林純一・前田義信・渡辺哲也・林 豊彦(新潟大),HCG2009-A6-3,December,2009.
  4. 視覚認知発達スクリーニング検査ツール(STVP)のシステム構築,吉野 祥・佐藤勇輔(工学院大)・簗田明教・川端秀仁(かわばた眼科)・長嶋祐二(工学院大),,HCG2009-B2-3,December,2009.

教育工学研究会

2009年1月(テーマ:障害者教育・特別支援教育)

  1. 点字・指点字学習ソフトウェアの試作, 電子情報通信学会技術研究報告, 安齋誠一, 今野博文, 村上聡, 大内誠, ET2008-76, pp.15-20, January 2009.
  2. 視覚障害児のための幾何学学習用触覚教材の試作, 電子情報通信学会技術研究報告, 金子健, ET2008-83, pp.53-58, January 2009.
  3. 全盲児童の図形模写の評価システムの開発, 電子情報通信学会技術研究報告, 久米祐一郎, 橘田未有, 栗林英範, 鈴木洋祐, 河本健一郎, 斉藤知洋, 佐藤直子, 山田毅, 宮崎善郎, 大内進, ET2008-87, pp.77-80, January 2009.
  4. 3次元CADを活用した全盲児のための絵画の半立体的翻案と評価, 電子情報通信学会技術研究報告, 大内進, ET2008-88, pp.81-86, January 2009.

電子情報通信学会 福祉情報工学研究会については研究会のWebサイトをご覧ください。

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■ ヒューマンインタフェース学会 論文誌・研究会予稿集・シンポジウム予稿集

論文誌

  1. 視覚障害者のための力覚提示装置を用いた仮想触地図, 吉川恒夫, 小枝正直, 里井喬行, ヒューマンインタフェース学会論文誌, Vol.11, No.1, pp.155-162, February 2009.

    特集論文「ユニバーサルデザイン」

  2. 索引力錯覚を利用した索引式羅針盤の開発と視覚障がい者の歩行誘導の評価, 雨宮智浩, 杉山久, ヒューマンインターフェース学会誌, Vol.11, No.4, pp.1-8, November 2009.
  3. 盲ろう者・聴覚障害者の歌唱支援のための触覚フィードバックによる音声ピッチ制御, 坂尻正次, 三好茂樹, 伊福部達, ヒューマンインターフェース学会誌, Vol.11, No.4, pp.9-17, November 2009.
  4. 断続的振動呈示による文字表現手法,荒井観, 岡嶋克典, ヒューマンインターフェース学会誌, Vol.11, No.4, pp.29-36, November 2009.
  5. 中途視覚障害者の文字入力を支援する手書き式文字入力システム"Pen-Talker"の開発と評価, 伊藤和之, 清田公保, 江崎修央, 伊藤和幸, 内村圭一, ヒューマンインターフェース学会誌, Vol.11, No.4, pp.89-98, November 2009.

研究会

  1. 直感的操作を実現する触覚を用いた視覚障害者向けインタフェース, 西澤達夫(信州大学大学院総合工学系研究科), 長坂大介(信州大学大学院工学系研究科), 児玉 大, 橋本昌巳, 伊東一典(信州大学工学部情報工学科), 宮岡聖次(シナノケンシ株式会社) , ヒューマンインタフェース学会研究報告集, Vol.11, No.6, pp.31-36, December 2009.
  2. 視覚障害者のフリークライミング支援方法についての基礎的検討, 小林 真(筑波技術大学), ヒューマンインタフェース学会研究報告集, Vol.11, No.6, pp.43-47, December 2009.

シンポジウム 2009

  1. 絵画印象共有のためのマルチモーダル仮想空間表現 鍵山 泰尋, 梁川 景樹(京都大学), 塩瀬 隆之(京都大学/慶應義塾大学), 伊藤 精英(公立はこだて未来大学), 白川剛史(NTTデータ), 川上 浩司, 片井 修(京都大学), ヒューマンインタフェース2009論文集, pp.295-300, September 2009.
  2. 視覚障害者がエスカレーターを利用する際の行動特性, 新井 哲也, 中野 泰志(慶應義塾大学), ヒューマンインタフェース2009論文集, pp.459-464, September 2009.
  3. ユニバーサルデザイン用ツールとしての低視力シミュレータの試作(2)−−老眼による低視力状態のシミュレーション−−, 中野 泰志, 新井 哲也, 大島 研介(慶應義塾大学), 大野 さやか, 渋谷 裕基, 江藤 祐子(TOTO) , ヒューマンインタフェース2009論文集, pp.479-486, September 2009.
  4. 視覚障害者の白杖の有無による硬さ知覚特性に関する実験的検討, 布川 清彦(東京国際大学), 井野 秀一(産総研), 伊福部 達(東京大学), ヒューマンインタフェース2009論文集, pp.517-520, September 2009.
  5. ユニバーサルデザイン用ツールとしての低視力シミュレータの試作(3)−−シミュレータの有効性の検証と活用事例−− 大野 さやか, 渋谷 裕基, 江藤 祐子(TOTO), 中野 泰志, 新井 哲也, 大島 研介(慶應義塾大学), ヒューマンインタフェース2009論文集, pp.529-536, September 2009.
  6. カラー検査ツールにおけるコントラスト自動判定機能の開発および評価 吉坂 主旬, 平松 健司, 谷川 由紀子, 福住 伸一(NEC), ヒューマンインタフェース2009論文集, pp.653-658, September 2009.
  7. ウェアラブルな三次元音場スケジュール管理支援システムの提案 柴崎 悠介, 田野 俊一, 市野 順子, 橋山 智訓(電気通信大学), ヒューマンインタフェース2009論文集, pp.663-668, September 2009.
  8. 携帯電話向け点字マッピング入力方式の検討 今井 智, 牛田 啓太(群馬高専), ヒューマンインタフェース2009論文集, pp.669-672, September 2009.
  9. ウェブアクセシビリティ配慮状況の調査 朝井 大介, 渡辺 昌洋, 浅野 陽子(NTT), ヒューマンインタフェース2009論文集, pp.963-966, September 2009.
  10. 色覚シミュレーション使用時の配色印象の変化 齋藤 晴美, 渡辺 昌洋, 浅野 陽子(NTT), ヒューマンインタフェース2009論文集, pp.967-970, September 2009.
  11. Webアクセシビリティ評価のためのページ構造を利用したサンプリング手法 梅垣 正宏(ユーディット), ヒューマンインタフェース2009論文集, pp.1097-1084, September 2009.

 ヒューマンインタフェース学会について詳しくは同学会のWebサイトをご覧ください。

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■ 日本バーチャルリアリティー学会 論文誌・大会論文抄録集

論文誌


日本バーチャルリアリティ学会第14回大会

触覚・力覚ディスプレイについては,視覚障害者支援と明記していない発表も取り上げました。

  1. ジャイロモーメントを利用した力覚呈示装置の常設展示
  2. ワイヤによる皮膚感覚刺激を用いた指先装着型接触感提示デバイス
  3. 指触覚による自然な力覚提示機構の研究
  4. ポータブルペン型力覚ディスプレイを用いたバーチャル物体との触覚インタラクション
  5. 実物体に重畳する力覚の拡張現実感提示
  6. 遭遇型ハプティックデバイスを用いた仮想操作パネル提示システム
  7. 超音波モータを用いた水平方向振動デバイスの開発
  8. インタラクティブ型触覚グラフィクスディスプレイの開発-スクロールバー機能の導入による操作性の向上-
  9. アクティブタッチによる凹凸覚提示のための振動タッチパネル
  10. 爪上触覚伝送における振動の周波数帯域と再現可能テクスチャの関係
  11. 皮膚感覚ディスプレイにおける振動ピン密度特性の評価
  12. なぞり感提示のためのホイール型触覚ディスプレイの制御
  13. 空気法を用いた触覚ディスプレイの制御とその有用性に関する研究
  14. 柔軟シートと空気ジェットを用いたハプティックデバイスに関する基礎研究
  15. 務高速型触覚提示装置による空中映像とのインタラクション
  16. 近傍環境を提示するラインセンシング触覚インタフェース
  17. 姿勢知覚制御のための足裏皮膚刺激の最適化
  18. ほか

 日本バーチャルリアリティ学会について詳しくは同学会のWebサイトをご覧ください。

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■ 第35回感覚代行シンポジウム

  1. 盲ろう者・聴覚障害者の歌唱支援のための触覚フィードバックによる音声ピッチ制御の訓練効果, 坂尻正次, 三好茂樹(筑波技術大), 伊福部達(東大先端研), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.5-8
  2. 絵文字を含む六点漢字体系における携帯電話向け点字マッピング入力方式の検討, 牛田啓太(群馬高専), 長谷川貞夫(桜雲会), 今井智(群馬高専), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.13-16
  3. 音声ガイドを用いた点字入力練習プログラムの開発 2, 鎌田泰孝, 早坂匡(秋田大), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.17-20
  4. エビデンスに基づいたユニバーサルデザインフォントの開発(1)――明朝体、ゴシック体、ユニバーサルデザイン書体の可読性の比較――, 中野泰志, 山本亮, 新井哲也(慶應義塾大学), 井上滋樹(株式会社博報堂), 林久美子, 高田裕美, 半田藍(タイプバンク), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.25-28
  5. エビデンスに基づいたユニバーサルデザインフォントの開発(2)――低視力状態での可視性の比較――, 新井哲也, 中野泰志, 山本亮(慶應義塾大学), 林久美子, 高田裕美, 半田藍(株式会社タイプバンク), 井上滋樹(博報堂), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.29-32
  6. エビデンスに基づいたユニバーサルデザインフォントの開発(3) ――低コントラスト状態での可視性の比較―― 山本亮, 中野泰志, 新井哲也(慶應義塾大学), 高田裕美, 半田藍, 林久美子(タイプバンク), 井上滋樹(博報堂), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.33-36
  7. 視覚障害者を対象とした触知記号・浮出文字の識別特性, 土井幸輝(首都大東京), 藤本浩志(早稲田大), 和田勉(日本点字図書館), 佐川賢, 伊藤納奈(産総研), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.37-38
  8. インテリジェント車いすひとみの経路ティーチングツール, 森英雄(ロッタ), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.39-42
  9. DTMF信号と体表点字による盲ろう者用読書システムの開発, 大墳聡(群馬高専), 佐々木信之(筑波技術大), 長谷川貞夫(桜雲会), 原川哲美(前橋工科大), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.43-46
  10. 体表点字を用いた振動による楽譜呈示, 大墳聡(群馬高専), 佐々木信之(筑波技術大), 四戸彩子(筑波技術大), 長谷川貞夫(桜雲会), 原川哲美(前橋工科大), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.47-50
  11. 振動刺激に対する掌の触覚記憶特性― 変化検出課題を用いた検討 ―, 山本真笈子(筑波大), 和氣洋美, 和氣典二(神奈川大), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.51-54
  12. 視覚障害者用対称性の理解のための平面・立体ツールの試作, 渡辺泰成(帝京平成大/科学芸術学際研究所), 池上祐司(理研/科学芸術学際研究所), 山澤建二, 加瀬究(理研), 手嶋吉法(産総研), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.55-58
  13. 視覚障害者用道路横断帯を構成する突起の高さと足裏での検知性, ○天野博透, 井上崇也, 栗原貴文, 大倉元宏(成蹊大), 林斉(大崎工業), 中川幸士(愛知県視聴覚福祉センター), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.59-62
  14. 白杖による対象認知の精度を高める操作方法 ―対象の硬さ推定―, 布川清彦(東京国際大), 井野秀一(産総研), 伊福部達(東大先端研), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.65-68
  15. 若齢者と高齢者の方向定位能力の比較と誘導鈴, 佐藤洋, 関喜一, 倉片憲治(産総研), 松下一馬(製品評価技術基盤機構), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.69-72
  16. 広範囲電子的測位による3次元音響を用いた視覚障害者の聴覚空間認知訓練の可能性(第3報), ○関喜一(産総研), 岩谷幸雄, 千葉武尊, 矢入聡(東北大電気通信研), 大谷真(信州大), 大内誠(東北福祉大), 棟方哲弥(特総研), 水戸部一孝(秋田大), 本多明生(いわき明星大), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.73-76
  17. 視覚障害者向けの情報提示と検索手法の研究:DAISY方式図書を例として, 西澤達夫(信州大), 宮岡聖次(シナノケンシ), 長坂大介, 児玉大, 橋本昌巳, 伊東一典(信州大), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.77-80
  18. 音声地図とRFIDタグの連携による視覚障害者の歩行支援, ○松本三千人, 水島幸神, 谷元祐太, 岩本健嗣(富山県立大学), 第35回感覚代行シンポジウム講演論文集, pp.81-84

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Last updated: 2011年6月23日
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