トレースセンターは,ウィスコンシン大学マジソン校の工学部にある学際的な研究センターです。1971年に学部生のグループにより創設されて以来,同センターは技術と障害に関連する数々の分野において先導的な役割を果たしてきました。同センターが拓いてきた分野には,話したり書いたりできない人のための拡大・代替コミュニケーション,コンピュータアクセス,情報技術と通信のユニバーサルデザインなどがあります。具体的な成果物は,コンピュータ・基本ソフトに組み込まれたユーザー補助,障害のある人にも利用可能な電子キオスク・ATM・電子投票器・Web画面などです。
高齢者・障害者に特化した使い勝手のよいインタフェース技術の研究開発も進めていますが,近年は,主流の技術を誰にでも使えるようにするため,産業界と提携した研究開発を積極的に進めています。また,アクセシビリティ標準の確立にも力を注いでいます。Webサイトを誰にでもアクセス可能とするためのガイドラインもトレースセンターから生まれました。
トレースセンターの研究・開発・教育活動の使命は,高齢者・障害者が技術を活用して自立的・生産的な生活を送る能力を高めることです。支援技術とユニバーサルデザインに関する研究の中心的な存在である同センターのWebサイトには、このテーマに関する情報が数多く掲載されています。興味のある方は,ぜひ一度ご覧下さい。
詳しい情報については,下の発表論文をご参照下さい。
左から順に,図1:AutoCom(初期のもの),図2:Windowsのユーザー補助,図3:Trace Resource Book,図4:Gregg Vanderheiden教授(右)とプログラムマネージャのKate Vanderheiden氏
Last updated: 2005年11月27日
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