障害者のためのコンピュータに関する国際会議

‐ICCHP 2002参加報告‐

[English]

■ 概要

 2001年7月15日から20日の日程で,オーストリアのリンツ大学において障害者のためのコンピュータに関する国際会議(ICCHP 2002)が行われました。この会議は,障害児・者,高齢者のためのコンピュータ利用に関する国際会議として,オーストリア及びその周辺国において隔年で開催されてきたもので,2002年で第8回目となります。会議には,33ヶ国から275人が参加しました。査読を経た140件の演題は,特定のテーマごとに分けられたセッション(special thematic session: STS)及び一般セッションにおいて討論されました。

 STS及び一般セッションのテーマを見ると,障害者の年齢的な観点からのテーマは,コンピュータと統合教育,障害者の日常生活,障害者の職業的統合などでした。障害種別では視覚障害者関連の発表が多くありました。

 具体的なテーマは,盲人による数学・音楽へのアクセス,点字印刷,視覚障害者の移動とヒューマン・コンピュータ・インタラクション,触覚ディスプレイ,ハプティック及び聴覚インタフェースなどがテーマでした。聴覚障害者関連ではコンピュータとコミュニケーションが論じられました。技術で分類したテーマは,障害者の移動のための技術,代替拡大コミュニケーション,電子仮想図書館,情報社会技術へのユニバーサルアクセス,バーチャルリアリティの応用でした。支援技術の成果向上のための国際協力,障害者の政治的・法的・個人的側面といった技術中心ではないテーマが用意されていた点は興味深いものでした。

 基調講演は,Webアクセシビリティ,デジタル録音図書DAISY,障害者・高齢者の分野における情報社会関連研究に関する3演題でした。

☆ 詳しくは,下の発表原稿をご参照下さい。この原稿では,渡辺らが参加したセッションにおいて興味深かった発表を中心に紹介しています。下記論文の入手が困難な方は,渡辺(twatanab[atmark]nise.go.jp)までご連絡下さい。

■ 発表論文等

■ インターネット情報


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Last updated: 2005年 7月 27日
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