この本は,視覚障害者向けに非視覚的な観点からWindows 95を解説した入門書です。
非視覚的であるとは,オブジェクトやイベントについて詳しく述べたり,共通なコマンドのためのキーボード操作について解説することを意味します。この入門書と異なり,他のマニュアルは非常に簡単に書かれており言葉だけで十分説明していません。これらのマニュアルでは,例えば,「マウスでアイコンをクリックしてください。すると,ドロップダウンリストボックスが現れます。オプションでXをクリックすると新しいウインドウが現れます。」というような短くて不完全な教え方で説明しています。
もしユーザーが画面を見ることができなかったり,マウスを使用することができなかったら,更にリストボックスやウインドウについての知識がユーザーになかったら,これらの表現は全く意味をなしません。しかし,実際にはこれらの概念は言葉だけで平易に説明することができ,オブジェクトやイベントについて少しばかりの知識を持てば,スクリーンリーダーを使って多くのユーザーがWindowsを使用しはじめることができます。
この入門書には,幅広い用語集とキーボード操作のリストが用意されています。視覚に障害をもたれた方だけでなく,Windowsをキーボードから手際よく使いたい方にも役立つことでしょう。(本文セクションA. まえがきより抜粋および改変)
☆ 本書の英語版に関する詳しい情報は,英国のホームページをご覧下さい。